今回は個人事業と一人法人(マイクロ法人)の二刀流で開業する方向けにおススメの会計ソフトをご紹介します。
今回比較検討した個人事業とマイクロ法人におすすめの会計ソフト
この記事では、次の4つを検討したいと思います。
- 弥生(デスクトップ型アプリ):インストール型、買い切り
 - 弥生(クラウド型アプリ):クラウド型、サブスク
 - マネーフォワード(マネフォ、MF):クラウド型、サブスク
 - フリー(freee):クラウド型、サブスク
 
想定する利用方法
価格を比較
いずれも上記の想定する利用方法には対応しています。
弥生・マネフォ・フリーの価格比較(個人・法人それぞれ)

⚡ひとり法人 1年間実質0円⚡ 
2025年6月1日から特典が始まりましたが、既に終了しています。(2025年11月4日時点)
特典内容
ひとり法人プラン(年払い)を新規ご契約の方が下記の支給条件をすべて満たした場合:Amazonギフトカード32,736円分
マネーフォワード公式サイトより引用
マネーフォワードのひとり法人プランのキャンペーンが終了して残念ですが、まだ個人事業主限定のキャンペーンがあります!【2025年11月30日まで】
| 会社名 | 弥生 | 弥生 | 弥生 | 弥生 | マネフォ | マネフォ | フリー | フリー | 
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 対象 | 個人 | 法人 | 個人 | 法人 | 個人 | 法人 | 個人 | 法人 | 
| 商品名 | 弥生会計25スタンダード 通常版<インボイス制度・電子帳簿保存法対応> | 同左 (個人と共用可能)(※1)  | やよいの青色申告オンライン セルフプラン | 弥生会計Next エントリープラン | パーソナル | ひとり法人プラン | スタンダード | ひとり法人 | 
| アプリ | デスクトップ型(インストール型) | デスクトップ型(インストール型) | クラウド型(Web型) | クラウド型(Web型) | クラウド型(Web型) | クラウド型(Web型) | クラウド型(Web型) | クラウド型(Web型) | 
| 購買方法 | 買い切り | 買い切り | サブスク | サブスク | サブスク | サブスク | サブスク | サブスク | 
| 料金(税込) | 44,800円(Amazon 2025/11/4現在)19%off中 | 0円 (個人と共用するので)  | 年額 11,330円  | 年額 38,280円  | 年額 16,896円  | 年額 32,736円  | 年額 26,136円  | 年額 39,336円  | 
| 年額換算(税込) | 22,400円(※2) | 0円 | 11,330円 | 38,280円 | 16,896円 | 32,736円 | 26,136円 | 39,336円 | 
クラウド型アプリの場合、1事業所に対して1契約になります。一方で、弥生会計(デスクトップ型アプリ)については、登録できる事業所数に制限はありませんので、個人事業と法人それぞれ1つのデスクトップ型アプリに記帳することができます。
旧製品の事業所データを最新バージョンに移行することを「コンバート」と言いますが、弥生製品のバージョン25以降では2世代前までしかコンバートできなくなります。
私の場合弥生会計14で7年間(最新版にコンバートできるギリギリまで)使用して、弥生会計21に切り替えてしばらく使おうと考えていましたが、なんと!25以降は2世代前までしかコンバートできないそうですので、やむなく今年(2024年)弥生会計24を購入しました。
ですので、今後は2年に1回購入しなければならないという想定で、年額換算では買い切りの値段を2年で割りました。
まとめ:年額換算で比較
| 弥生デスクトップ 個人+法人  | 弥生クラウド 個人+法人  | マネフォ 個人+法人  | フリー 個人+法人  | |
|---|---|---|---|---|
| 年額換算(税込) | 22,400円 | 41,910円 | 49,632円 | 65,472円 | 
<個人事業と一人法人の二刀流向け会計アプリ>
価格面では圧倒的に弥生会計24スタンダード+クラウド通常版【パッケージコード版】です。
初年度無料でしたので、開業当初は付けといたほうがいいかなと思ってつけていましたが、私の場合使わなかったですし、有料になる前に1年で解約しました。今後2年ごとに購入しても「あんしん保守サポート」は必要ないという考えです。
一方で、「+クラウド」機能(スマート取引取込、スマート証憑管理、データバックアップサービス等)を利用したい場合は「あんしん保守サポート」の加入が必要です。「あんしん保守サポート」3つのプランの中で、一番安い「セルフプラン」でも「弥生会計スタンダード」の場合は、年間40,370円(ひと月あたり3,364円)(税込)ですので、本体価格と合計すると62,770円です。それなら弥生クラウドやマネーフォワードの方がトータルでコストダウンできると思います。

でも、デスクトップアプリでは、他のクラウド会計アプリと比べて機能が劣るとか何かデメリットはないのですか?

価格面では圧倒的に弥生会計25スタンダード 通常版<インボイス制度・電子帳簿保存法対応>が有利ですが、機能面の比較や最後にデメリットについても解説します。
機能比較
個人事業主
| 会社名 | 弥生 | 弥生 | マネフォ | フリー | 
|---|---|---|---|---|
| 対象 | 個人 | 個人 | 個人 | 個人 | 
| 商品名 | 弥生会計25スタンダード 通常版<インボイス制度・電子帳簿保存法対応> | やよいの青色申告オンライン セルフプラン | パーソナル | スタンダード | 
| 確定申告書の作成 | 可 | 対応 | 可 | 可 | 
| 消費税申告書の作成 | 可 | 可 | 可 | 可 | 
| 電子帳簿保存法対応 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 | 
| 銀行・クレジット明細の自動取込 | 不可(※) | 可 | 可 | 可 | 
| 領収書/レシートの画像アップロード | 不可(※) | 可 | 可(クラウド経費で) | 可(月10GBまで) | 
| 見積書・請求書などの作成 | 不可(Misoca | 不可(Misoca | 見積・納品・領収・請求書作成 | 見積・請求・納品書作成 | 
| 税理士とのクラウド上でのデータ共有 | 不可(※) | 可 | 可 | 可 | 
| その他の機能 | - | POSレジで売り上げデータを自動取得 ※スマレジ  | 経費/債務/給与/社保/年調/勤怠/マイナンバー/電子契約(電子契約の送信件数の制限無し) | - | 
(※)「+クラウド機能」は無し(あんしん保守サポートに加入しない)場合
法人
| 会社名 | 弥生 | 弥生 | マネフォ | フリー | 
|---|---|---|---|---|
| 対象 | 法人 | 法人 | 法人 | 法人 | 
| 商品名 | 弥生会計25スタンダード 通常版<インボイス制度・電子帳簿保存法対応> | 弥生会計Next セルフプラン | ひとり法人プラン | ひとり法人 | 
| 決算書の作成 | 可 | 可 | 可 | 可 | 
| 消費税申告書の作成 | 可 | 不可 | 不可 | 可 | 
| 電子帳簿保存法対応 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 | 
| 銀行・クレジット明細の自動取込 | 不可(※) | 可 | クレジットカード・電子マネー可(クラウド経費で) | 可 | 
| 領収書/レシートの画像アップロード | 不可(※) | 可 | 可(クラウド経費で) | 可 | 
| 見積書・請求書などの作成 | 不可(Misoca | 不可(Misoca | 見積・納品・領収・請求書作成 | 見積・請求・納品・領収・発注書作成 | 
| 税理士とのクラウド上でのデータ共有 | 不可(※) | 可 | 可 | 可 | 
| その他 | - | POSレジで売り上げデータを自動取得 ※スマレジ  | 経費/債務/給与/社保/年調/勤怠/マイナンバー/電子契約(電子契約の送信件数の制限無し) | freee人事労務 ひとり法人事業所様向けプラン1ID付帯 | 
(※)「+クラウド機能」は無し(あんしん保守サポートに加入しない)場合
前提条件が「2割特例の適用」ですので、会計アプリの「インボイス対応」機能については、厳密にこだわる必要はないと考えます。
インボイス制度とは、
出所 インボイス制度の概要(国税庁)
<売手側>
売手である登録事業者は、買手である取引相手(課税事業者)から求められたときは、インボイスを交付しなければなりません(また、交付したインボイスの写しを保存しておく必要があります)。
<買手側>
買手は仕入税額控除の適用を受けるために、原則として、取引相手(売手)である登録事業者から交付を受けたインボイスの保存等が必要となります。
なお、2割特例や簡易課税制度を適用する場合、消費税の計算に当たっては、インボイスの入手や保存は必要ありません。ただし、所得税等の観点からは、これまでどおり保存が必要です。
前提条件が「2課税年度前の売上高が5,000万円以下」ですので、高度なシステム導入が難しい場合でも、国税庁の求める【可視性の確保】と【真実性の確保】が満たされれば大丈夫です。
なお、事務処理規程等のひな型は国税庁ホームページにあります
≫参考資料(各種規程等のサンプル)
出所 電子取引関係(国税庁) 
システム要件
最後にデメリットについてですが、クラウドアプリ(弥生、マネフォ、フリー)はWindowsにもMacにも対応していますが、弥生会計デスクトップアプリは【Windows】しか使えないことです。
複式簿記で家計管理
クラウドアプリの方が使いやすいとは思いますが、複式簿記で家計簿をつける場合は、デスクトップアプリを使うのもアリだと思います。
なぜなら、デスクトップアプリの弥生会計では、事業所数に制限がないからです。
①個人事業、②マイクロ法人、そして③家計管理、の3つを使うことができます。
最近では投資をする方も増えてきています。投資は支出ではなく、資産の移動なので、単式簿記では管理しにくいですよね。
単式簿記(一般的な家計簿アプリ)の場合:
– 投資信託を10万円購入 → 「10万円の支出」として記録
– → 実際は資産が減っていないのに、支出が増えたように見える
 複式簿記の場合:
– 投資信託を10万円購入 → 「現金10万円減」「有価証券10万円増」
– → 資産の総額は変わらず、資産の形が変わっただけと正しく記録される
家計簿も複式簿記で記帳すると家計管理の解像度が上がると思います。
結論
やはり、個人と法人の二刀流の場合は、価格面で弥生会計デスクトップ版がおススメになるかと思いますが、顧問税理士に随時記帳指導を受けておられる場合は、利便性の点からクラウド型の方が適していると思います。
また、マネーフォワードひとり法人プランでは、経営者自身の勤怠・給与・社会保険の管理ができるのも有用だと思います。個人的にはマネーフォワード クラウド契約(電子契約サービス)の送信件数・保管件数の上限なしが良いと思いました(ただし利用者は1名までの制限があります)。
| 弥生デスクトップ 個人+法人  | 弥生クラウド 個人+法人  | マネフォ 個人+法人  | フリー 個人+法人  | |
|---|---|---|---|---|
| 年額換算(税込) | 22,400円 | 41,910円 | 49,632円 | 65,472円 | 
在宅ワークで自宅住所を公開したくない方向けに、全国展開のバーチャルオフィス4社を比較検討しましたので、参考にしてください。
さらに、インターネットFAXやIP電話の利用など、紙媒体での業務を電子化することにより、在宅ワークしやすくなると思います!
  
  
  
  






