個人事業主として国民年金に入っていた期間と、ひとり法人の役員として厚生年金に入っている期間。二刀流の年金記録は、2つの制度にまたがります。切り替えの手続きは自分でしているので、記録が正しくつながっているかも、自分で確認しておきたいところです。
日本年金機構の「ねんきんネット」を使うと、自分の年金記録をパソコンやスマートフォンでいつでも確認できます。この記事では、ねんきんネットで確認できることと、二刀流ならではのチェックポイントを整理します。
将来の年金のしくみは、こちらの記事でまとめています。
ねんきんネットとは
ねんきんネットは、日本年金機構が運営する、自分の年金情報の確認や各種の手続きができるサービスです。主に次のことができます。
- 自分の年金記録の確認
- 将来受け取る年金の見込額の確認
- 電子版「ねんきん定期便」の確認
- 年金に関する通知の確認
- 届書の電子申請
- 持ち主のわからない年金記録の検索
利用登録の方法
ねんきんネットを使うには、登録が必要です。登録の方法は2つあります。
- マイナポータルと連携する
- ユーザIDを取得する
日本年金機構は、初めて登録するときはマイナンバーカードを使ったマイナポータルとの連携が便利だと案内しています。
ねんきんネットで確認できる年金記録
日本年金機構の説明では、ねんきんネットでは次の年金記録を確認できます。
- 国民年金・厚生年金などの加入履歴の一覧
- 各月にどの制度に加入していたか
- 各月の国民年金保険料と付加保険料の納付状況
- 各月の厚生年金の標準報酬月額と標準賞与額
- 1年間の保険料納付額と、これまでの保険料納付額
- 年金見込額(年額)
国民年金保険料を納めていない月や、標準報酬月額が大きく変わった月など、特に確認してほしい記録がある月は、アイコンなどでわかりやすく表示されます。
なお、ねんきんネットで確認できるのは年金の記録です。健康保険(協会けんぽや国民健康保険、任意継続など)の記録は表示されません。
二刀流ならではのチェックポイント
1.切り替えの月に「すき間」がないか
個人事業主から会社の厚生年金に切り替えた月の前後で、どの制度にも入っていない月や、国民年金保険料を納めていない月がないかを確認します。
たとえば、会社の社会保険に入ったのが月の途中や翌月からだった場合、その前の月は国民年金の第1号被保険者として保険料を納める必要があります。会社を設立した月の扱いは、役員報酬をいつから支払うかとも関係します。私は、国民年金に1か月だけ入るより、切れ目なく厚生年金に入ったほうがよいと考え、設立した月から役員報酬を支払いました。
2.標準報酬月額が役員報酬と合っているか
各月の標準報酬月額が、実際の役員報酬に見合った等級になっているかを確認します。
ひとり法人では、資格取得届・算定基礎届・月額変更届を自分で出しています。届出の内容が正しく反映されているか、役員報酬を変えたときに月額変更届の内容が記録されているかを見ておくと安心です。
月額変更届が必要になるのはどんなとき?役員報酬を変えたときの社会保険
3.役員賞与を支払った月の記録
役員賞与を支払った場合は、その月に標準賞与額が記録されているかを確認します。標準賞与額も、将来の老齢厚生年金の計算に使われます。
4.個人事業主だった期間の納付状況
第1号被保険者だった期間に、国民年金保険料の未納や、免除・納付猶予を受けた月がないかを確認します。免除や納付猶予を受けた期間は、条件を満たせばあとから追納できます。
付加保険料を納めていた人は、付加保険料の納付状況もあわせて確認しておきましょう。
厚生年金に入ると使えなくなる制度|国民年金基金・付加年金など
5.会社をたたんだ・作り直した前後
会社をたたんで別の会社を作り直したり、会社をたたんで個人事業主に戻ったりした場合は、その前後の月も確認します。厚生年金の資格を失ったあとは、国民年金の第1号被保険者として自分で手続きと保険料の納付が必要です。手続きが漏れていると、その期間が未加入になってしまいます。
年金見込額も確認しておく
ねんきんネットでは、これまでの記録をもとにした年金見込額を確認できます。今後の働き方の条件を入れて、見込額を試算することもできます。
二刀流では、役員報酬の額や、何歳まで役員を続けるかによって、将来の老齢厚生年金が変わります。役員報酬を見直すときなどに、見込額を確認しておくとよいでしょう。
記録に疑問があったら
ねんきんネットに表示されている記録が、自分の認識と違う場合は、近くの年金事務所か街角の年金相談センターに問い合わせます。年金記録に漏れや誤りがないか、調査してもらえます。
切り替えの時期や会社の手続きの時期をメモしておくと、問い合わせのときに説明しやすくなります。
まとめ
- ねんきんネットでは、加入履歴、各月の加入状況、国民年金保険料の納付状況、標準報酬月額・標準賞与額などを確認できる
- 登録は、マイナポータルとの連携か、ユーザIDの取得のどちらか
- 二刀流では、切り替えの月の「すき間」、標準報酬月額、賞与の記録、個人事業主だった期間の納付状況を確認する
- 健康保険の記録は表示されない
- 記録に疑問があれば、年金事務所か街角の年金相談センターに問い合わせる




