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テレワーク導入に使える助成金・補助金3選(令和6年度版)

テレワーク導入に使える助成金・補助金 テレワークの導入

テレワーク導入に使える助成金・補助金3選

テレワーク導入のために、ICT機器の購入、情報セキュリティ対策、テレワーク規則・在宅勤務規程の整備などのために初期費用がかかります。

厚生労働省の助成金、経済産業省の補助金をはじめ、各自治体独自のテレワーク導入に関する助成金・補助金などを活用して、テレワーク導入への壁を低くできればと思います。

この記事では全国共通の厚生労働省の助成金、経済産業省の補助金のうちテレワーク導入に使いやすいと思われるものを3つ選んで解説します。

人材確保等支援助成金(テレワークコース):2024年(令和6)年度 拡充

概要

テレワーク勤務に関する制度を整備し、テレワークを可能としたり、実施を拡大する取組を行う事業主に対して【機器等導入助成】をします。

また、所定のテレワーク実績基準および離職率目標を達成した事業主に対して【目標達成助成】をします。

人材確保等助成金(テレワークコース)申請の流れについて
出所 人材確保等支援助成金(テレワーク申請マニュアル)

支給対象事業主

  • 新規導入事業主
    → テレワークを新規に導入する(試行的に導入している・していた)事業主
  • 実施拡大事業主(令和6年度から追加)
    → テレワークの実施を拡大する事業主

助成額

機器等導入助成

支給対象経費の50%30%から50%に引き上げられました!

※ただし、以下いずれか低い方が1企業あたりの上限額です。

  • 100万円
  • 20万円×テレワーク実施対象労働者数
目標達成助成

支給対象経費の15%<賃金要件を満たした場合は25%

※ただし、以下いずれか低い方が1企業あたりの上限額です。

  • 100万円
  • 20万円×テレワーク実施対象労働者数
助成対象となる取組 (カッコ内は上限額)
  • テレワーク用通信機器等の導入・運用
    • テレワーク用端末レンタル・リース費用(77万円)
    • ネットワーク機器(16万5千円)
    • サーバ機器(55万円)
    • NAS機器(11万円)
    • セキュリティ機器(33万円)
    • ウェブ会議関係機器(1万1千円/対象労働者1人)
    • サテライトオフィス費用(33万円)
    • 仮想オフィスに係るサービス利用料 New 令和6年度から追加
    • テレワークに用いるサービス(例:クラウドを用いたコミュニケーションツール、ペーパレス化ツール等)の利用料 New 令和6年度から追加
  • 労務管理担当者に対する研修
  • 労働者に対する研修
  • 外部専門家によるコンサルティング
  • 就業規則・労使協定等の作成・変更

計画認定日以降、支給申請書提出日までに完了(取組も支払も)した取組に係る費用が対象です。

申請要件

機器等導入助成
① 【テレワーク実施計画】を作成し、【管轄労働局】に提出
就業規則又は労働協約に定めるテレワーク勤務制度の要件

次の①及び②の内容を定める必要があります。

  1. テレワークの定義、テレワーク勤務の対象者の範囲、テレワーク勤務を行う際の手続、テレワーク勤務を行う際の留意事項に関する規定
  2. テレワーク勤務の対象者やテレワークを実施した労働者に適用する労働時間、人事評価、人材育成、費用負担、手当に関する取扱いが、その他の労働者に適用する取扱いと異なる場合、その取扱いに関する規定。
    → 例えば、在宅勤務の通勤手当が無いとか、在宅勤務における電気代などの負担に関する定めのことです。

    ただし、テレワーク勤務の対象者やテレワークを実施した労働者に適用する取扱いが、その他の労働者に適用する取扱いと同一である場合、その旨を就業規則又は労働協約に明示的に規定すればよいものとする。
    → 例えば、通勤手当はテレワークする・しないにかかわらず、実出勤日×往復交通費で計算する、などです。
いつまでに就業規則・労働協約を施行する必要がありますか?
  • 新規導入事業主・・・評価期間(機器等導入助成)開始日時点では上記①②の定めが無く、評価期間(機器等導入助成)開始日から起算して12か月が経過する日までに施行すること
  • 実施拡大事業主・・・テレワーク実施計画書の提出日までに施行すること
② テレワーク実施計画の【認定】を受ける(処理期間の目安:①の提出から約1か月)
③ 認定を受けたテレワーク実施計画に基づき、【実際に計画通りの取組を実施する】

テレワーク実施計画の認定日から起算して7カ月以内に実施します。

  • テレワーク用通信機器等を導入・運用
  • 労務管理担当者に対する研修
  • 労働者に対する研修
  • 外部専門家によるコンサルティング
  • 就業規則・労使協定などの作成・変更
④ 【評価期間内】におけるテレワークの実施状況を評価

評価期間(機器等導入助成)において、テレワーク実施対象労働者が在宅又はサテライトオフィスにおいてテレワークを実施します。

テレワークの実施状況の要件

評価期間中のテレワークに係る実績について、次のいずれかを満たす必要があります。

  • テレワーク実施対象労働者全員が1回以上テレワークを実施
  • テレワーク実施対象労働者のテレワーク実施回数があたり平均1回以上
さらに実施拡大事業主に追加する要件

テレワーク実施対象労働者における延べテレワーク実施回数が、テレワーク実施計画で記載した計画提出前3ヶ月の延べテレワーク実施回数より25%以上増加していること

評価期間(機器等導入助成)とは

事業主が、テレワーク実施計画の認定日から起算して6か月が経過する日までの期間内において、任意に設定する連続する3か月間であり、テレワーク実施対象労働者がテレワークに取り組む期間をいいます。

テレワーク実施計画書であらかじめ評価期間(予定)を設定しますが、認定日~6か月経過日の範囲内で評価期間をずらすことは可能です。

人材確保等支援助成金(テレワークコース)評価期間
テレワーク実施対象労働者

テレワーク実施対象労働者とは、テレワーク実施計画の評価期間(機器等導入助成)内にテレワークを実施するとテレワーク実施計画で指定した労働者のことです。

テレワーク実施対象労働者は「日本国内の事業所に所属する労働者 かつ 日本国内でテレワークを実施する労働者」の中から1名以上を指定します。派遣社員を含めることができますが、少なくとも1名以上は当該事業主が直接雇用する労働者である必要があります。

⑤ 機器等導入助成の支給申請

機器等導入助成の支給申請を、テレワーク実施計画認定日から起算して7カ月以内に行います。

目標達成助成
⑥ テレワークの実施状況を評価

評価期間(目標達成助成)においてテレワークを実施します。

評価期間(目標達成助成)とは

評価期間(機器等導入助成)の1年後の期間です。

例えば、機器等導入助成の評価期間がR6.9.1~R6.11.30である場合、目標達成助成の評価期間はR7.9.1~R7.11.30になります。

目標達成助成の支給要件は次の5つです。

  1. 助成金(テレワークコース/機器等導入助成)の支給を受けた事業主であること
  2. 機器等導入助成の際に整備済みである就業規則又は労働協約が、評価期間(目標達成助成)開始日までに施行されていること
  3. 評価時離職率が、計画時離職率以下となっている事業主であること
  4. 評価時離職率が30%以下(新規創業等により計画時離職率算出が不可能な場合は0%)となっている事業主であること
  5. 評価期間(目標達成助成)にテレワークを行った労働者数の要件(下記)を満たすこと
評価期間(目標達成助成)でのテレワークを行った労働者数の要件

対象事業所における評価期間(目標達成助成)において1回以上テレワークを実施した労働者の数が、評価期間(機器等導入助成)初日から12か月を経過した日における対象事業所の労働者数に、計画認定時点における対象事業所の労働者全体に占めるテレワーク実施対象労働者の割合を掛け合わせた人数以上である必要があります。

目標達成助成でのテレワークを行った労働者数
賃金要件

テレワーク実施対象労働者の毎月決まって支払われる賃金について、評価期間(機器等導入助成)の開始日から起算して1年以内に、5%以上増加させていること

⑦ 目標達成助成の支給申請

目標達成助成の支給申請を、評価時離職率算定期間の末日の翌日から起算して1か月以内に行います。

両立支援等助成金(柔軟な働き方選択制度等支援コース):2024年(令和6)年度 新設

概要

育児期の柔軟な働き方に関する制度(柔軟な働き方選択制度等)を複数導入した上で、「育児に係る柔
軟な働き方支援プラン」に基づき、制度利用者を支援した中小企業事業主に支給します。

支給対象事業主

中小企業事業主のみ対象(詳細は支給要領をご確認ください)

助成額

柔軟な働き方選択制度を2つ導入し、対象者がいずれかの制度利用 対象者1人あたり20万円

柔軟な働き方選択制度を3つ以上導入し、対象者がいずれかの制度利用 対象者1人あたり25万円

※1事業主あたり1年度5人まで

申請要件

  • 下記のA~Eの5つの柔軟な働き方選択制度等の中から2つ以上導入
  • 柔軟な働き方選択制度等の利用について、プラン作成による支援を実施する方針の社内周知
  • 労働者との面談を実施し、本人の希望等を確認・結果記録の上、業務体制の検討や制度利用後の
  • キャリア形成円滑化のための措置を盛り込んだ「育児に係る柔軟的な働き方プラン」を作成
  • 制度利用開始から6か月間に、対象労働者が柔軟な働き方選択制度等を一定基準以上利用
A フレックスタイム制/時差出勤制度

合計20日以上 制度利用

  • 所定労働時間を短縮(フレックス)・変更(時差出勤)することなく利用できること
  • フレックスタイム制:始業・終業時刻や労働時間を労働者が決定
  • 時差出勤制度:始業・終業の1時間以上の繰り上げ・繰り下げ
B 育児のためのテレワーク等

合計20日以上 制度利用

  • 勤務日の半数以上利用可能
  • 所定労働時間を変更することなく利用できること
  • 時間単位利用可能
  • サテライトオフィスなども事業主が認めれば対象

制度利用開始前の1か月間において、通算5回以上また又は所定労働日数の2割以上の期間のテレワーク等を行っていないこと

C 短時間勤務制度(子が3歳以上の場合のみ助成対象)

合計20日以上 制度利用

  • 1日1時間以上の所定労働時間短縮
  • 1日6時間以外の短縮時間も利用可能
D 保育サービスの手配・費用補助制度

労働者負担額の5割以上かつ3万円以上、または10万円以上の補助

  • 一時的な保育サービスを手配し、サービスの利用に係る費用の全部または一部を補助
E 子の養育を容易にするための休暇制度/法を上回る子の看護休暇制度

合計20時間以上 取得

  • 子の養育を容易にするための休暇制度:有給、年10日以上取得可能な休暇制度
  • 法を上回る子の看護休暇制度:有給、年10日以上取得可能、時間単位取得可能な休暇制度
同一労働者・同一の子に係る複数の制度についてそれぞれ支給を受ける場合

1事業主あたり1年度5人までです。

同一労働者の同一の子について、同一の制度に係る支給は1回限りです。

異なる制度を同一期間に利用した場合、利用実績を合算することはできません。

同一労働者が、同一の子に係る異なる複数の制度についてそれぞれ支給を受ける場合、又は異なる子についてそれぞれ支給を受ける場合は、利用する制度又は対象の子ごとに「育児に係る柔軟的な働き方プラン」に基づく面談を実施の上、「育児に係る柔軟的な働き方プラン」を作成することが必要である。制度利用開始日から起算して6か月間の期間が重複する場合は対象とならない。

出所 支給要領 0301a 支給対象事業主 二

IT導入補助金2024(通常枠)

テレワーク勤務における勤怠管理のクラウド型アプリの導入にIT導入補助金(通常枠)が使えると思います。

補助対象者

中小企業・小規模事業者等

通常枠

IT導入補助金の【通常枠】をお使いいただけます。

IT補助金_通常枠

出所 IT導入補助金2024サイト

プロセス

勤怠管理アプリの場合、【業務プロセス>共通プロセス>P5 総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情報システム】に該当しますので、【1プロセス以上】の補助額になります。

IT補助金_プロセス

出所 IT導入補助金2024サイト

補助対象

補助率が1/2以内で補助額の下限が5万円ですので、10万円以上の補助対象となる経費の支出が必要ということになります。

勤怠管理アプリの月額サービス利用料金は【ソフトウェア>クラウド利用料(最大2年分)】に該当します。

IT導入補助金_補助対象

その他の助成金

こちらの記事もご参照ください。

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